風邪をひいた、発熱39℃に咳・鼻水少々が付いてきた。雨季特有の涼しさに体調を崩され風邪をひくケースが流行っていたので、流行りにのって風邪になったと言えば聞こえは良いが、現地人と似たような体調になってしまったということなら、この国に身体の感じまで馴染んできたということか。
そんなことをブツクサ言っている余裕もなくなるくらい、熱発39は気怠い。そんな時は、決まってリッポーチカランのシロアムまで行く。
シロアムが良いのは、” J クリニック” という日本人専用のクリニックがあるところ。入り口を入り、真っ直ぐに進むと看板が見えたりするので、すぐわかる。スタッフにでも尋ねれば一発だ。
保険が使え、キャッシュレスな精算である。日本語が使える看護婦が、病状によって医者を選んで連れてくる。医者の言っていることを通訳する。処方される薬もきちんと届けてくれる。日本人にとっては、とても良いシステムである。
こんなシロアムへ風邪を引いたら是非‼︎ といった感じで終われれば、めでたしめでたし なのだが、残念ながら、そんな完璧な病院ではないのである (もちろん基本的なことは問題ないのだが…)。
シロアムだけなのかどうかは知らないが、少なくともシロアムは、病気の原因はどちらかと言えばそっちのけで、症状を全力で治そうとする。
今回も、高熱ですね〜、では点滴と薬で熱を下げましょう、と治療が始まる。熱が下がるのは楽になるので、それはそれでありがたいのだが、熱が上がるにはそれなりの理由があるわけで、その理由を取り除かないと、当然のようにまた上がってくる。でも、そんなことはお構いなしに、症状回復に全力を注ぎ、そのあとのことは、そのあとのこと、ということになるのである。
そして、やたらと点滴を打ちたがる。点滴1本4〜5万円ほどするらしいので、保険で支払いできる日本人が、売り上げアップの格好のカモなのかもしれない。さすがに効き方は、素晴らしい。点滴には、パンかお粥が漏れなく付いてくるが、不味いのでいつも食べないことにしている。
薬は、このど派手な感じ、とても効きそうな気がするが、決して口に放り込む色ではない。
原因の追求が苦手なシロアムさん、目先の回復を一先ず求めるなら、とても病院かもしれない。