こないだから、ずでーんとヤケにお洒落な店が、通勤路で目に飛び込むようになった。(エリシウム付近)
なんだこの建物は?と思って、よーく見てみると「チョコレート屋」である。
リッポーチカランで、こんなにもお洒落なお店はなかなかお目にかかれないし、その上チョコレート専門店となると、もうおっさんはドギマギするしかなくなる。
まるで、ど田舎の小学校に、都会の可愛い女の子が転校してくるシチュエーションだ。
都会の可愛い女の子が転校してくれば、勇気を持って話しかけるように、この店においても店内を覗いてみるのが、礼儀というもの。おっさんが入店したって法的には何ら問題ない。
名は「DAPUR COKELAT」。おそらくは、ジャカルタ育ち。ただ、もう10店舗は優に超える数のお店をインドネシア全土に拡げているようだ。 リッポーチカランも今後の発展に期待されたのであろうか。
おっ、いきなり試食ができるのか、と手を伸ばすと、都会の可愛い女の子は、ものすごい形相で拒んできた。
これ、商品なのか…。注意の看板がある。おっさんは、そんな按配すらもわからないのである。やれやれだ、お店に入らない方が良かったんじゃなかろうか、と思えるぐらいに。
もうこうなったら、手取り足取り教えてもらう方が身のためだし、お店にも迷惑がかからない。時にはおっさんらしさを封印することも必要なのだ。
*はかり売り
都会の可愛い女の子のくせして、売り方は田舎のパサールと変わりはしない、すべて「はかり売り」なのだ。
おっさんは、さっそく親近感が湧き世間話でも弾ませようかと思ったが、そうは問屋がおろさなかった。それは…
*値段が高い
「ど田舎のスナック」ではなかったのである。それは、「都会のキャバクラ」であった。都会の可愛い女の子は、世間話にはクスリとも笑ってくれなかった。多少のテクニックを交えた話でなくてはならなかったのだ。
値段は、100g で Rp 49,500 。だいたい1個50円の代物。うむ、やはりお洒落なチョコレート専門店である、やはりそうでなくては。ただ、100g以上は比例計算されるので、120gでも145gでも購入可能だ。
*チョコレートケーキもある
チョコレートのみならず、美味しそうな「チョコレートケーキ」も並ぶ。どぎつい色を組み合わせて作ったカラフルなインドネシア風のケーキではなく、都会的な上品なチョコレートケーキである。これなら買ってもいいかな、と思える。
*ついでに飲み物も
方言と標準語の違いと言うべきか、僕はお試しの飲料だと思って話していたのに、都会の可愛い女の子は、そういう風には捉えていなかった。まるで、キャバクラの女の子用の飲み物代のように、キッチリとレシートにこの飲料代が含まれていた…。やれやれ。
*総じて
僕は、チョコレートを好んで食べたりはしないのだが、ジャカルタの友人のお宅を訪れるお土産のためにこしらえた。
リッポーチカランからジャカルタへのお土産に格好だなと思えたから。他にお土産になるようなお店が現れるまでは、この都会の可愛い女の子に頼るつもりである。
おっさん達も是非勇気を持って訪れたし!