ジンバランから南西へ車で1時間ほど走ると、ウルワツ寺院にたどり着く。途中からは一本道なので、そう迷うこともなかろう。
決してウルワツ寺院を訪れたいわけではなく(僕はヒンズー教徒でもないし、寺院と神社の違いも明確に説明できやしない)、ウルワツ寺院まわりの観光地を訪れたいだけである。
こういう僕のような人間はたくさんいると思うのだが、ヒンズー教できちんとお参りしたい人にとっては、迷惑以外の何者でもないであろう。あるいは、観光地化しきってしまい、ここでお参りする人なんて実はもういないのかもしれない。
お天気にはガッカリさせられるが、この景色は爽快だ。
お天気にはガッカリさせられるが、雲がなければ、ここも夕陽とのコラボで絶景と化する。
それから、お天気にはガッカリさせられるが、夕陽と言う名のライトに照らされながらのケチャダンス。雲のせいで今日はライトはなしだ。
ケチャダンスにも一応、言われやストーリーみたいのがあるようだが、それを理解せずとも、音と動きで楽しめる(まあ単純で楽しめるが故に、みんな鑑賞しにくるのではあるが…)。
それはそうと、1日1回の1時間の公演、値段は Rp 100,000 /人 なのだが、一回の公演で何人の人が入るのだろうか?
数えてみた。ざっと1,500人。
ということは、1回の公演で約150万円の売り上げとなる。毎日やって、月4,500万円、年軽く5億円。やっぱ観光ビジネスは破壊力が違う…。
ただ、何百年前に、ど真面目に始めたであろうこのダンス、金儲けの道具と進化した(あるいは退化した)ことに、ご先祖様達は、何と思っているのだろうか…。我々の伝統の価値はこんな安くあるまい!もっともっと!と強気で強欲な姿勢であれば、問題ないのだが…。
今何を想う…、年間5億のケチャダンサー達。のんきに花を耳にかけてる場合ではなかろうに…。