一体全体、この10月上旬は、何だったんだろうと思ってしまう。まさに ”やれやれ” という言葉がぴったりなのではなかろうか。心臓の筋肉に血液を送る ” 冠動脈という血管 ” のせまさをめぐっての一悶着である。
心筋梗塞:冠動脈が完全にふさがれ、死に至る
狭心症:冠動脈が狭くなっており、充分な血液が心臓に送られず、苦しい思いをする心筋梗塞の一歩手前
【シロアム診察@チカラン】
胸の痛みを訴えたところ、心電図結果から狭心症と診断され、即入院ー。ICUに2日間、病棟に2日間。その間、痛み止めの点滴と、血液サラサラになる薬を飲み続ける。胸の痛みがないということで、退院。がしかし、不安と疑問が残る退院ー。”血管の狭さはどうなった?”
【マヤパダ診察 @ジャカルタ】
不安と疑問を払拭するため、カテーテル検査をすることに。
カテーテル検査:細い管を手首の動脈からブチ込み、心臓付近まで送り、薬を出してCTで見れるようにして、血管の狭窄率を見る検査
詰まってるのか詰まってないのかをはっきりとさせたかった。命に関わることだから…。絶対にそんなにつまっていないと思っていたら、狭窄率75%、25%しかあいてない…。あれ? そんなにつまってる? 手術が必要との診断。
この病院で手術しても良いと思ったが、まわりの人間が全員、日本での手術をすすめる…。
ステント手術:カテーテルからの、金属っぽいリングを血管の狭くなってるところに置き、強引に血管を広げておく
風船手術:カテーテルからの、空気で血管の狭くなってるところを膨らます
バイパス手術:他から良好な血管を持ってきて、不良な血管のところに繋ぐ。胸開けるので全身麻酔。
【ハートセンター @日本】
インドネシアからはなかなか予約がとれない病院が多いが、ここは事情を理解して頂き、スムーズなスケジュールを提供してくれた。
準備万端でいざ日本!
はじめの診察で、ジャカルタでの検査結果 (血管の動画やら画像、運動心電図、服用薬など) を見ながら会話をしたが、ドクターは、”そんな問題ないんじゃない?75%はいってないでしょう” 的な反応。とは言いつつも、カテーテルを突っ込んで、血管の状況をみて、どうするか決めましょう、とのこと。
何らかの治療、手術をする気満々で帰国したのに、結論は、” カテーテル突っ込んで見た結果、狭窄率は20%程の場所があるぐらいで、治療は不要、問題なし ” 。
やれやれ、である。ホントに、やれやれ だ。
この件、誰がワルモノなんだろうか…、誰がトクをしたんだろうか…、血管の疑問はスッキリしたが、また別の疑問が顔をのぞかせる。
ただ、この写真から言えるのは、
左側:インドネシアカテーテル 5日後
右側:日本カテーテル 翌日
日本の技術に軍配をあげたのは、紛れもなく、僕の手首付近の動脈達だ。