大阪と言えば、粉もの文化である。大阪に移り住んでから、もう何度口にしたことか。お好み焼き、たこ焼き、その手のモノを、僕はこよなく愛する。
らーめんが万人から愛されているように「たこ焼きがキライ」という人に僕は未だかつて出会ったことがない。インドネシアでも日系のイベントでの屋台では、必ずと言っていいほど見かけるし、インドネシア人も美味しそうに食べている。
◻︎こんなお店に行ってみた
これは、自宅近所にある「さわだ」というお好み焼き屋だ。泉佐野市の鶴原駅の近くにある。家族でやってる風で、店内はとても狭いが、温かみ溢れる人達でお店を切り盛りしている。
この値段にビックリして暖簾をくぐった次第である。たこ焼き5個で100円だ。もう小学生のおやつレベルだ。そう、小学生がお小遣いで買える程にまで醸成されたモノを、例えば「文化」と呼ぶのかもしれない。
それから、もう一店。泉佐野駅から徒歩圏内にあるのが「文福」というお好み焼き屋だ。ここは人気店のようだ。
古くからありそうなこのお店、口コミでは一見さんには非常に厳しいとのコメントが目に付いた。
常連客は、テーブルに備え付いている鉄板の上で、自分達で上手に焼いて食べていた。僕らは、店員のおばちゃんに「どうせ できひんのやろ」と言われ、厨房でつくってもらったモノを鉄板にのせてもらい食べた。
もしかしたら、お店のコンセプトが「自分で焼いて食べれますよ」的なものなのかもしれない。焼いたモノを出すぐらいなら他店でいくらでも食べられるのに、と考えているかもしれない、というのは憶測の域を出ないが。
味は抜群。どこか懐かしい味がして、どこか甘みを感じるお好み焼きで、人気店の理由がわかった気がした。
いつの日かこの店で自分で焼いて食べてみたい。
ちなみに、おでんもめちゃくちゃうまい。
◻︎お好み焼きの特徴
お好み焼きなんてかけてるソースの味じゃん、オタフクソースがスゴイんじゃ?ってよく聞く会話だが、果たしてそうなのであろうか。
確かにソースの味がお好み焼きの味の大部分を占める。
ただ、広島に6年住み、広島風お好み焼きをある程度理解した人間が言ってみると、キャベツを使って空気を含ますようなふわふわ感を大切にしているのが広島風。空気の侵入を許すまいとギッチリな濃密さを大切にしているのが大阪(モダン焼き)、のような印象。(僕はどちらも好きだ)
同じソースを使っても、食べたときの印象は随分と変わる。
これから、粉ものを存分に堪能できる日々をとても幸せに思う。美味しいお店の開拓にも勤しむ。
最後に「文福」の営業時間。閉店が意外と早いのがもうひとつの注意ポイント。昼から飲むお店なのかもしれない。