パイオニア
今となっては、日本人メジャーリーガーなんて、わんさかいるし、ヨーロッパで活躍するサッカー選手もたくさんいる。
そういう流れをつくったのは、野茂英雄であり三浦和良であり、彼らのようなパイオニアが、道を切り開いたからこそ、今がある。ゼロからイチをつくるのは大変なのである。
チカランのパイオニアは?
チカランには、日本食を食べられるお店がいくつもある。それはもう、十分すぎるくらいに。
スポーツ界とは、少し異なるかもしれないが、チカランの日本食屋にもパイオニア的存在のお店がきっとあるのであろう。確かなことはわからないが、その一端を ”祭りや” が担っていると言っても、あながち間違ってはいないであろう、と個人的には思っている。
僕がチカランに来たときには、すでに祭りやは、あのシンガラジャ通りに店を構えていて、バリバリ営業をしていた。
「こんな田舎でも、こんな新鮮な刺身が、こんな値段で、食べられるのか!」と同僚と興奮気味に頬張ったのは、今でもよく覚えている。
シンガラジャ通りの祭りやは、いつも混んでいたし、パイオニアの香りがしていた。今は、お店の場所を、お店のカタチを変えて、新しくなっているが、鮮度や味や活気は昔とまるで変わっていない。いや、むしろ増している。
今の祭りや─。
お店が大きくキレイになり、パイオニアの香りを嗅ぎ難くなっているが、僕はそれに惑わされずに、パイオニア的存在に敬意に似た感謝の気持ちを、訪れた際には忘れないようにしている。
うまい!インドネシアの田舎 (あるいはもう田舎ではなくなってきているのかもしれない) で食べられる料理とは思えないクオリティだ。
何もかもが新しくなったかのような祭りやだが、ひとつだけ変わっていないものがある。
メニューブックである。
シンガラジャ通り時代の祭りやで使われていたものが、今もそのまま使われている。もうボロボロだ。
でも、新調してほしくないと思うのは僕だけであろうか。あのメニューを見ると昔の祭りやや、当時のこと(インドネシアに来たての頃) を思い出せ、感慨に耽ることができるから…。
祭りやの存在に感謝──。
ついでに。
祭りやの近辺も。打ちっ放しの Grand MEGUMI ─。新しくなってから、かれこれ時は流れたが、1回も打ちっ放していない。
ここで、ゴルフ好きのおっさん達が、日々ゴルフの練習に励んでいるのであろう。何かに打ち込めるのは、とても良いことだ。
このMEGUMIも、祭りやのように、昔はこんなキレイではなく、ボロボロの練習場だったのである。確か、”Grand”はついていなかったんじゃないかと。
まぁそんな昔話なんてどうでもよろしく、打ちっ放しで汗を流し、祭りやで冷えたビールを喉に流し込む──、なんてサイコーのひと時だ。
打ちっ放しの隣には、マッサージ屋もあるようだ。
まだ試したことはない。打ちっ放しで汗をかき、祭りやで冷えたビールを喉に流し込み、ほろ酔い気分でここのマッサージを受ける─、うむ、実に贅沢な休日となる。
お試しアレ。