今日8/17はインドネシアの独立記念日。
リッポーチカランでも、朝っぱらから、祝福の花火?のような音が「パン!パン!パン!」と聞こえてくる。雑音に似た音楽のような (あるいは、音楽に似た雑音のような)ものも、どこからともなく聞こえてくる。
そんなパッとせずとも祝福ムードが漂えば、インドネシアが独立した時のことに想いを馳せてみても良さそうなものだ。しかし、あの「パン!パン!パン!」の音が、僕を全く別の方向へと誘う。
祝福の「パン!パン!パン!」の音は、僕に日本の花火大会を連想させる。あの真夏の風物詩は、何食わぬ顔をしながら強烈な印象として、日本人の頭の片隅にこびりついているのだ。
さらに、日本の花火技術は海外でも圧倒的で、絶賛を浴びているようだ。派手さの中に繊細あり、の日本らしさがそこにはある。
そんなことをぼんやりと考えていると、自然と日本のビールが恋しくなってくる。花火とビールは切っても切り離せない関係だから。
花火だけのせいではない。チカランに住んでいると、それだけで、無性に日本のビールが飲みたくなるときがあるのである。
「日本の生ビールを!なんて贅沢は言わない、缶でも十分だ!」と願っていれば、その願いは、不思議とある日ふと叶うことがあるのである。
もう輝いて見えて仕方がない。見たことも飲んだこともないビール達だが、煌びやかなパッケージが、美味いことを保証してくれてる気分にさせられる。
「さあ飲むか!」と思ったちょうどその時、うっかりビールを池に落としてしまった。絶望に打ちひしがれていると、池の中から水神様が現れ「お前が落としたのは、生ビールか?それとも缶ビールか?」と。おっ、これは完璧な勝ち戦だと思い、笑みがこぼれるのを抑えながら、例によって「缶ビールです」と答えた。
すると「勝ったと思っているところが気に食わん!」と水神様は、生ビールは与えてくれず、缶ビールに加え、こんなものを置いていった。
「ビールサーバー泡ひげビール」である。
缶ビールからクリーミーな泡をつくる道具である。超音波を発動させて、きめ細かな泡をつくる。
こんな感じで缶にはめ込み (カタチは何だか瓶ビールだ)、グラスに注ぎ、最後に超音波発動のスイッチを押しながら注げば、きめ細かい絶品の泡が作り出される、という代物だ。
水神様は、あんな事を言いつつも、粋なことをしてくれたなと。これさえあれば、いつでも生ビールのようなクリーミーな泡が楽しめる、というわけだ。
日本の缶ビールをとても美味しく飲み干したあとに、ビンタンビールで「泡ひげ」を試してみた。
すると何と、缶の形状が日本製とインドネシア製で微妙に違うようで、あの「泡ひげ」機械がキッチリ缶にハマらずに、こぼれてしまう按配というわけだ。
やられた…、水神様は、そんなトラップまで仕掛けていたとは…。
水神様の仰られる通り、勝った気になったりせずに、謙虚にいきたいものだ。油断は大敵なのである。
「泡ひげ」は、次回の日本の缶ビールが手に入るまでお預けだ。また願うしかない…。
まったくもって雑なこのビールに関する話を、とりあえずインドネシアの独立記念日に、勝手に捧げてみることにする─。
あなたの独立記念日は、いかがお過ごしでしょうか?