4年ほど前、ジャカルタのブロックMはリトルトウキョウとか何とか呼ばれ、繁華街の中心的な存在であったように記憶している。
日常雑貨から夜遊びまで、色々なモノがごった返していたし、どこか誇らしげな活気にあふれているようにみえた。
リッポーチカランに住んでいると、ジャカルタの変化の様子や流行などはまるでわからない。ましてやブロックMのこととなると記憶からもなくなりそうになる。
久しぶりにそんなブロックMを訪れた。
が、以前のような活気はないように感じられる。何かの勘違いであったらよいのだが。
人はいるし店もある。ただ、よどみがある。ある種の兆候と言っても良いかもしれない。直接的に言っても良いなら、さびれの前兆がそこには横たわっているような気がしてならない。
かつての新宿が、浅草やアメ横に変貌を遂げようとしているかのような、そんな雰囲気さえ感じられる。浅草やアメ横にでもなれれば話は別なのだが…。
そういう時代の流れってあると思う。ブロックMより北の方では、よりモダンでトレンディなショッピングモールが次から次へとできている。人はそちらへ流れる。そうやってとり残されていく所が出てくるのは、自然の摂理なのかもしれない。
まぁ一世を風靡したなら、それはそれで良いのかもしれない。
あの縁日祭が毎年開かれるそんな場所でもいいし、コスプレの聖地になったっていい。リトルトウキョウという日本にちなんだ名前が付いた以上、少しは責任を感じても良いのかもしれない。
これもそれも、さびれの一途を辿るなら、という話であって、今後盛り返していくようなことがあれば、何の問題もない。あるいは、さびれてなんていないのかもしれないし。